航空無線がFMよりAMを全世界で使う合理的な理由

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旅客機にしても戦闘機であっても、航空無線を使用しています。

飛行性能や利用目的が違うので、VHF帯とUHF帯と周波数帯が違ってきます。

ところが、それらの違いがあっても航空無線としてAMモードでることは同じです。


■航空無線がAMを使う理由

最近の無線にはデジタルモードもありますが、もっとも使われているのはFMモードが主流です。

その一方で、航空無線に限ってはさまざまな無線の種類があるのですが、、AMモードを採用しています。

航空無線がAMモードを使い続けている理由が興味深いです。

AMモードは、振幅変調（Amplitude Modulation）の頭文字です。

これは電波の強弱で情報を伝達する方式です。

FMモード（周波数変調：Frequency Modulation）と比較すると、音質が劣化したりノイズに弱いという短所があります。

FMでは傍受可能な範囲も非常に狭くなるので、AMよりFMのほうが音質も良くても、交信が困難では航空無線では使えないでしょう。

FMにはこのようなデメリットがある一方で、航空無線がAMモードを取り入れている一番の理由は、微弱な電波に向けて強力な電波が覆いかぶさってきても、もみ消しされるようなことを防いでくれます。

つまり、強い電波の後半から弱い電波が追随して聞き取れるということです。

夜間のAMラジオ放送を聞いていると、混信しているような場合があるのと同じです。


■AMモードが世界中で使う理由

同じ周波数に複数の航空機が入り組んできても、強い電波にもみ消されることなく伝達してくるのがAMモードのメリットの一つです。

遠方を飛行する航空機の救難通信を、近くを飛行する航空機の電波がかき消すことなく管制塔は受信できます。

安全と防衛の観点で、航空機が運航する上で重要な電波を送受信するために、、航空無線でAMモードが最も使用されています。

また、AMモードはFMモードなどよりも無線機の回路組織がシンプルなので、狭い帯域でも音声を送受信できるのも長所の一つです。

さらに、全世界で使っている航空無線が違っていたら通信できないと不便ですし、そもそも航空会社が営業できなくなります。

世界中で同時にすべての航空機の無線機を入れ替えるのは、不可能なのが実情です。

そこで、航空無線を世界共通にするために、今度もデジタル通信に移行することはないと思われます。

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タグ：無線機 FM am 航空無線 戦闘機 旅客機