NHK大河「おんな城主 直虎」は初回視聴率16.9%から3ヶ月を過ぎています。

視聴率の伸びが悪くて厳しい状況だそうだそうです。

柴咲コウが演じる主人公・次郎法師が名を改め、井伊家の家督を継承したけど、もう少し若くて可愛い主人公にしたら視聴率は上がったかもしれません。

あのビジュアルでは正直キツイです。

主役より、脇役の役者陣のほうが個性豊かな演技派が多いです。

ダイナミックな戦のシーンが省かれているので、古典的な戦国時代の大河ドラマではありません。

物足りないと嘆かれる大河ファンの気持ちはよく分かります。

直親の妻(貫地谷しほり)や今川家の人質にして松平家に嫁いだ直虎の旧友(菜々緒)など、

脚本・演出ともに人間模様に重点にした作品です。

その中でも、脇役たちの演技力には驚きます。

俳優・高橋一生が演じる政次は味が深いですし、高橋さんのあの冷たい目付きと、冷ややかな笑顔にゾワッとしながら観てます。

高橋さんをいつも観ていて何を考えているのかとハラハラします。

やっぱ役者さんて凄い!と感じます。

織田信長には市川海老蔵が扮するけど、えび蔵の信長には違和感ある人も多いようです。

演じずともオレオレ親方気質のエビ様はハマリ役であり、一体どう魅せてくれるのか。

家康役の阿部サダヲはユニークな起用ですね。

財政難の井伊家を助ける豪商役のムロツヨシが深みと広がりをもたらします。


大河ドラマに何を期待するかによって評価が分裂するかもしれません。

骨太でスケールが大きい歴史スペクタクルを求めるなら、直虎は物足りないと感じるでしょう。

そのあたりは作り手が何を見せたいか、ブレずに一年通せるだけの腹のくくり方が表せるかにかかっていると思います。