“ジブリの法則”が株式市場を直撃して打撃を与えたというのは本当でしょうか。

 ジブリの法則とはどのような現象でしょうか?

日本テレビ系列の「金曜ロードSHOW!」で高視聴率を取れているスタジオ・ジブリの作品の放送後に起きています。

その晩から翌月曜日にかけて株式と為替市場が荒れに荒れてしまうというのもです。

2006年頃からまるで都市伝説の出来事が囁かれ始めました。

何ともウソような話なのですが、このアノマリーを意識している市場関係者が多くて驚きます。

 昨年2018年の秋には10月26日に『もののけ姫』、11月2日に『紅の豚』と2週連続でジブリ作品が放送された途端、ニューヨークダウはそれぞれ300ドル、109ドルと暴落して、ジブリの法則は健在だった。

 そして、今年2019年の夏も恒例として、8月16日に『千と千尋の神隠し』、8月23日に『崖の上のポニョ』、8月30日に『天空の城ラピュタ』と3週連続放送というラインナップで、投資家の警戒度はより高まった。

16日のニューヨークダウは前日比249ドル高で引けました。

しかし、23日の放送後、米中貿易摩擦でアメリカと中国による報復関税の応酬があり、ダウは終値で623ドル安、翌月曜日のドル円は一時104円台に突入、日経平均も終値で449円安の大暴落となりました。

 2回目で大きな暴落がきたことで、「やっぱり」という声がSNSなどでも聞こえてきたが、

週終わりの金曜日はポジション整理が行われやすい投資家心理が働きます。

株価も為替相場が荒れやすく値動きが大きく上下しやすいのです。

また、毎月第1金曜日に発表されるアメリカの雇用統計など、経済指標に相場が左右されることも多いので、それがたまたま金曜日に放送される機会の多いジブリ作品が結びつけられているだけなので、関係者にとっては気の毒な話です。

たまたまじゃなくて、毎月月初の金曜日は、米国雇用統計が重なるからです。

昔の雇用統計は平気で為替が3円とか動くインパクトがあった。

近年は雇用統計の2日くらい前にADP雇用統計が発表されて変化しなくなったし、さらに今回は雇用統計が重ならないから大して変化しないでしょう。

5月のゴールデンウィークや8月のお盆休みなどは投機筋が仕掛けやすいため相場が荒れるアノマリーが出来上がってしまう。
映画の公開は夏休みに合わせたり、それに合わせてテレビも番組編成します。